老人ホームは高すぎる?費用の内訳と入居するメリットを解説!
老人ホームの利用を検討してみると、想像以上に費用が高いと感じることはないでしょうか。
費用はかかるものの、老人ホームの利用にはメリットがあることも確かです。そこで今回は、老人ホームでかかる費用の内訳や入居するメリットについて解説します。
目次
老人ホームが高すぎる!と思ったときにチェックする費用
老人ホームでかかる費用は決して安くはなく、施設によっては高額な料金がかかるところも珍しくありません。
検討している老人ホームの費用が高すぎると感じたときは、以下で紹介する費用をチェックしてみましょう。
家賃や管理費
老人ホームの費用で最も多くの割合を占めるのが、家賃と管理費です。老人ホームの家賃と管理費も間取りや広さ、個室か多床室かの違いなどでかかる費用が大きく変わります。一般的な住宅と同様に、広い部屋や日当たりの良い部屋、施設の立地条件が良い場合は、同じ条件でも家賃や管理費は高くなります。
老人ホームの管理費には、施設運営にかかる事務費や人件費、共用施設の維持管理費に加えて、施設内で実施されるレクリエーションにかかる費用が含まれることがあります。そのため、規模が大きく共用施設が充実した老人ホームでは、管理費も高くなると考えていいでしょう。
家賃や管理費を抑えるためには、部屋の種類や広さ、立地などをまずチェックしましょう。
当然ながら多床室よりも個室、郊外よりも都心部の立地条件の良い場所にある施設の方が家賃は高くなります。家賃・管理費を削減するには、適切な広さかどうかに加え、立地にこだわらないのであれば郊外の老人ホームを選ぶのがポイントです。
サービス加算や上乗せ介護費
老人ホームで介護を受ける際は介護サービス費がかかりますが、所得や要介護度によって自己負担額が異なり、月額料金に介護サービス費が含まれる場合もあれば、住宅型有料老人ホームのように介護サービス費が別途必要となる場合もあります。この介護サービス費とは別に、「サービス加算」が追加されるとさらに費用が高くなります。
サービス加算とは、介護施設でのサービス内容や設備、人員体制が強化されている施設に対し、加算される金額です。加算金額は施設によって異なるので、入居を検討する時点で確認しておくといいでしょう。
さらに、介護付き有料老人ホームなどを対象とした上乗せ介護費がかかることもあります。
介護保険法で定められた最低限の人員配置基準より多い人員を配置することで、より手厚い介護体制を整えている施設には、利用者へ上乗せ介護費の請求が可能です。つまり、介護体制が十分な施設ほど、加算される金額が増えていきます。
オプションサービス
老人ホームでは必要に応じたさまざまなオプションサービスを利用できます。
入居中に通院する際の送迎や付き添い、買い物代行や散髪、訪問マッサージなどがオプションサービスに含まれ、これらはすべて自己負担です。
老人ホームが高くても入居するメリット
老人ホームの中でも、有料老人ホームは施設によってかかる費用の差が広いのが特徴です。
比較的安価な費用で利用できる施設がある一方、非常に高額な費用がかかる高級老人ホームと呼ばれる施設まで存在します。そこまで極端に高額な施設ではなくても、老人ホームでかかる費用は一般的に「高い」と感じることは多いものですが、高い費用がかかっても得られるメリットは多いといえます。そのメリットについて、具体的に解説していきます。
質の高い介護サービスを受けられる
有料老人ホームは同じエリアに複数の施設が存在することが多く、他との差別化を図るために介護サービスに力を入れています。費用が高い老人ホームでは、介護職員や介護福祉士を多く配置していることが多いので、一般的な価格帯の施設よりも充実した質の高い介護サービスが受けられます。
医療体制が整っている
費用が高い老人ホームは、医療体制が整っている点も大きな特徴です。
一般的な老人ホームでは、医療施設との連携をしていますが、医師が常駐していることは多くありません。
介護付き有料老人ホームでは看護師の配置が義務付けられていますが、24時間常駐していない場合もあります。費用が高い老人ホームでは、医療体制を盤石にするために24時間体制で医師や看護師が常駐していたり、クリニックが併設されていたりするので、健康に不安がある方でも安心して入居できるのが魅力です。
レジャーやイベントなど充実している
老人ホームでは、毎日を楽しく過ごせるようにレジャーやイベントが行われています。
その内容は施設によってさまざまですが、費用が高い老人ホームでは豊富な種類のレクリエーションに加えてカラオケや映画館などの設備を利用できたり、クラブ活動を行ったりしているため、充実した余暇を過ごせるのが大きなメリットです。
それでも費用を抑えたい場合は公的施設を検討する
費用が高い老人ホームは、その費用に納得できるほどの充実の介護・医療体制を整えており、余暇も楽しく過ごせる設備やイベントが豊富です。
しかし、高額な費用を毎月支払うのが厳しい場合は、安価で利用できる公的施設の検討もおすすめします。
公的施設の種類
公的施設には、特別養護老人ホームをはじめとして介護老人保健施設、介護療養型医療施設、軽費老人ホームがあります。
ほとんどの場合入居一時金が不要で、低所得者や生活保護受給者でも利用可能です。
民間の老人ホームほど設備やサービスが充実しているとはいえませんが、基本的に公的施設は国または自治体からの補助金を受けているため安い費用で利用でき、必要な介護を受けられます。
老人ホームの費用が高いと思ったら、費用の内訳をチェックしてみましょう
老人ホームでかかる費用は、施設によって大きな幅があります。
費用が高いと思ったときは費用の内訳や必要なサービス、費用に対するメリットをチェックしてみると、納得できる費用で十分な介護を受けられる施設かどうかを判別しやすくなるでしょう。