老人ホームは夫婦入居できる?費用やメリット・デメリットを解説

高齢者夫婦のみの世帯は年々増加傾向にあり、老人ホームに夫婦で入居したいという希望を持つ人もいるでしょう。

本記事では老人ホームに夫婦で入居する際の、費用やメリット・デメリットなどを中心に解説していきます。

老人ホームの夫婦入居は可能?

施設や空き状況によるものの、老人ホームへの夫婦入居は可能です。

夫婦入居する場合には、夫婦二人で同じ部屋に入室できる施設に入居、もしくは夫婦別々に入室できる施設に入居、いずれかの方法を取ることになります。

老人ホームに夫婦入居するための条件

老人ホームに夫婦で入居したい場合、利用する施設によるものの、原則次の2つの条件を満たすことが求められます。

●夫婦とも年齢条件を満たしていること
●夫婦ともに介護レベルの基準を満たしていること

これら2つの条件を夫婦ともに満たしていない場合には、同じ老人ホームに夫婦で入居できませんので注意しましょう。老人ホームで夫婦同室入居できる施設は、現時点では限定的となっていますので、入居の意向が固まったらなるべく早く探し始めましょう。

夫婦入居できる老人ホームの種類

夫婦入居できる老人ホームには、次のようなところが挙げられます。

● 介護付有料老人ホーム
● 住宅型有料老人ホーム
● 健康型有料老人ホーム
● サービス付き高齢者向け住宅
● グループホーム
● ケアハウス

このうち、ケアハウスとグループホームは、夫婦入居できる施設は少ない傾向です。その他の介護付有料老人ホームや住宅型有料老人ホーム、健康型有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅は、夫婦入居を受け入れている施設も見受けられます。ただし、健康型有料老人ホームは、夫婦の要介護度が「自立」であることが条件です。

老人ホームに夫婦入居する場合の費用

ここでは、老人ホームに夫婦入居した場合の費用例を紹介します。介護付有料老人ホームに入居した場合と住宅型有料老人ホームに入居した場合について取り上げるので、参考にしてください。

介護付有料老人ホームに入居した場合の費用例

夫婦同室入居 夫婦別室入居(個室2部屋)
家賃 11万円 14万6000円
管理費 8万8000円 16万6000円
食費 13万円 13万円
生活サービス費 6万6000円 6万6000円
合計 39万4000円 50万8000円

 

住宅型有料老人ホームに入居した場合の費用例

夫婦同室入居 夫婦別室入居(個室2部屋)
家賃 9万3000円 13万4000円
管理費 9万6000円 7万円
共益費 8000円 1万2000円
食費 8万2000円 8万2000円
合計 27万9000円 29万8000円

 

基本的に、いずれの施設においても、夫婦同室入居の場合のほうが費用を抑えることができます。ただし施設によって、同室入居の方が入居一時金に多くの費用がかかるケースもあるため、総合的に必要となる費用を踏まえた上で検討するのがおすすめです。

老人ホームに夫婦入居するメリット・デメリット

ここでは、老人ホームに夫婦入居するメリット・デメリットについて紹介します。

老人ホームに夫婦入居するメリット

老人ホームに夫婦入居するメリットには、以下の2つが挙げられます。

夫婦一緒にいることができる

老人ホームに夫婦で入居すると、お互いの安心感につながります。同室入居の場合には、いつも一緒にいることができ、夫婦水入らずの生活もできます。必要な場合には、専門スタッフの介護サービスを受けることも可能です。

子どもの不安や負担が減らせる

夫婦がそろって老人ホームに入居すると、子どもが介護に関わる不安や負担を軽減できます。高齢夫婦ふたりだけの生活で介護が必要になったときでも、老人ホームに夫婦入居していることで、親子それぞれが安心感を得られるでしょう。

老人ホームに夫婦入居するデメリット

一方、老人ホームに夫婦入居するデメリットには、以下の2つが挙げられます。

同室入居がストレスとなる場合がある

夫婦同室入居をした場合、狭い空間に二人でいることにストレスを感じ、イライラしやすくなってしまうことがあります。

特に、趣味やレクリエーションなどで息抜きをうまくできないと、部屋にこもりがちになりお互いに負担を感じてしまうので、注意が必要です。

住み替えが必要になる可能性がある

こちらも夫婦で同室入居をした場合ですが、一方の要介護度が上がったり、亡くなったりすると、退去を求められるときがあります。仮に退去を求められなかった場合でも、一人で二人部屋に住む場合、家賃の負担が大きくなるので、住み替えを余儀なくされることもあるでしょう。

老人ホームの夫婦入居を希望する場合は早めの検討を

老人ホームに夫婦入居すると、いつまでも夫婦で一緒にいられたり、子どもの介護不負担や不安を軽減したりできます。

ただし、夫婦で同室入居可能な老人ホームは限られます。なるべく早い段階で検討し、夫婦の希望に近い施設への入居を目指しましょう。

この記事を書いた人

近畿老人ホーム紹介センター編集部

近畿老人ホーム紹介センター編集部が監修するコラムです。 近畿老人ホーム紹介センターは、奈良県を中心に10年以上の老人ホーム紹介事業をおこなっている経験から、介護業界の情報を熟知したスタッフが揃っています。 老人ホームや介護施設への入居を考えるうえで役立つ情報をお届けします。 ・奈良県唯一の老人ホーム専門誌「シニア住宅情報」発刊 ・公益社団法人 全国有料老人ホーム協会 高齢者向け住まい紹介事業者 ・高齢者住まい事業者団体連合会(高住連)登録紹介事業者

\ SNSでシェア /
老人ホームは夫婦入居できる?費用やメリット・デメリットを解説
カテゴリ一覧